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人工知能

「10年後には機械・AIに取って
代わられる仕事はなにか」

なんてことを
最近よく耳にするようになりました。


小売販売員とかセールスマンとかが
よく例にあがってるけど、
実際にはどうなんでしょうね。


自分はといえば、
お店で品物を選ぶときの
店員さんとのちょっとした会話も
結構楽しんじゃう方
かというとそんなことはなくて、
むしろ極度の人見知りで
ほぼAmazonでしか物買わないんで
よく考えたら
あまり影響はなさそうです。

さらに言えば、
たとえロボットでも
店員さんと話すのは面倒です。



そして、
こんなことを考えているとき、
私の中では
消えて失くなる職業
「弁護士」はハナから
入っていない
わけですよ。


少なくともあと15年くらいは
弁護士業がマシンに取って代わられる
なんてことはありえないし、
それだけは絶対にあってはならないことです。
(これには私の住宅ローン残という
深刻な問題が影を落としています。)

と言ってみたものの、
果たして今の我々は
そんなに安穏と構えていられる
状況なのでしょうか?





ainokyoui.png




基本的に弁護士の仕事というのは、
交通事故や過払金請求みたいな
かなり定型的な性格の強い事件でも、
必ずどこかで個別の対応が必要になります。

同じ5万の物損の事件でも、
依頼者が妙に神経質だったり
相手方代理人が
山から降りてきたタヌキみたいに
気性が激しかったりと
いろいろあるものです。

でも、人間相手の仕事って
どれもそんなもんだと思う。


とはいえ、
処理実績の蓄積とデータ化、共有化が実現され、
推論能力のバカ高いアルゴリズムが開発されれば、
弁護士業務、
特に訴訟関連業務の少なくない部分を
AIで代替することは
可能なんじゃないかと思えてきます。


どういう状況で?


例えば、相談者からの
事情の聞き取り
です。


マシンが会話形式で
人語を聞き取っていくのは
まだまだ難しいかもしれません。

ですが、
高度に正規化された事例のデータベースと
インターフェースの整備で、
AIが過去の類例から問題になりそうな要素を
拾い出して質問を自動生成し、
それを相談者に投げかけて
情報を集めていくという、
それくらいのことは
できるようになるよね。


それを一定のルールでまとめて
任意のデータ形式に保存したり
出力したりが
自動でできるようになれば
弁護士にとっては
大幅な負担軽減になります。





makonator.png





また弁護士業務の重要なファクターとして
複数の事実や証拠を関連づけて
評価する
というものがあります。


例えば、
甲1の銀取基本契約書と
乙3の印鑑証明書の印影の異同、
被害者の救命可能性と
経時的な血中酸素濃度低下の数値変化、
嫁さんのエグい下着の増加と
夫婦生活の減少などなど。

一つ一つをみると
それぞれ全く別個に存在しているように見える
事象の間の関連性に着目し、
そこに何らかの意味や法則を見いだすわけね。

それらの知的作業の積み重ねこそが
弁護士業務だとも言えるのですが、
そういった、
従来は人の経験則に頼っていた領域の問題も
アーティフィシャルなインテリジェンスの
もっとも得意とするところです(適当)。



進化に進化を重ねたAIは
人智を超えた洞察力と
持ち前の明るさで
相談者や依頼者の
進むべき道を指し示してくれる
ようになるかもしれません。

細かい事故態様ごとに
過失割合の判断例を表示してくれる
判例検索サービスなんかは既にありますが、
それとは全く次元の異なる問題です。



kubocom.png




ただ、AIも判断を誤ることはあって、
知らず知らずのうちに
結構な地獄に誘導されてる恐れもあるから
常にその判断の適否を検証する姿勢が
われわれヒューマンビーイングには必要です。




おそらく、ここまで読まれた方で
「こいつAIのこと何もわかってねぇな」
とお感じの向きもあるでしょうが、
私は人工知能が出てくる話を
マンガとかで
読んだことがあるので

かなりの知識はあると思います。






さて、
ここまでは、あくまでも
「弁護士業務の補助」的な役割のハナシで、
AIが弁護士に取って代わるという
ある種オカルトじみたものではありませんでした。


ところが
さらなる技術革新によって、
全弁護士のうち
3分の1くらいの人(私を含む)がやっているような
「より高度な法的判断や処理」
AIが担うようになってきます。


そうなると、その先に見えてくるのは?


そう、「弁護士ロボット」の台頭ですね。






machine01.png




相談業務や起案だけじゃなく
相手方との交渉や尋問、
適切な法的手続の選択と実行、
開始決定の封入・投函や
事務所の戸締りなどを
弁護士ロボットがするようになったとき、
弁護士業務の概念は一変するでしょう。


弁護士ロボットとの共同受任で
事件処理も捗りそうです。

















ところが、ここでも
忘れてはならないことは
そういった
我々の産み出したマシンが
我々自身の脅威となる危険がある

という点です。





machine02.png


そう聞いて笑っていられるのは
今だけかもしれません。



タイトルは忘れましたが、
自我に目覚めたコンピュータが
人類に戦争を仕掛けてくるという
恐ろしい映画を見たことがあります。
(敵が味方になったり、
味方が敵になったり、
3とか4が全くなかったことにされたり
いろいろ怖い映画でした。)



ここらでそろそろ、
能力の控えめな弁護士が
弁護士ロボットに駆逐され、
市場から退場させられるケースが
出てくるかもしれませんね。


ともあれ、
実務能力を兼ね備えた
弁護士ロボットの登場による
裁判実務の変容は、
今回のエントリ的に
不可避の流れです。


そこではどのような裁判が
繰り広げられるのでしょうか?




93ki.png




こんな感じで、
優秀な弁護士ロボットを
導入・運用している事務所が
業界内で競争優位を獲得でき、
次第にロボットのスペックレースに
突入していくだろうというのは
容易に想像がつくところです。





taikou.png
















101ki.png










いかがでしたでしょうか?













namaben.png



そう…、言いたかったのは
生身の人間が処理に当たることによって
生まれる「感銘力」や、
人間の持つ非合理性こそが、
弁護士業務の重要な根幹にあるのではないか
ということなのです。


例えば、
「一日履行を遅滞したら
元金にその0.038パーセントの延損が乗る」
というのと、
「これこれこういう事情が存する場合には
借家契約更新拒絶の正当の事由ありと判断される
可能性が高い」
というのとでは、
与えられた条件や結果の複雑さは違うけれど、
結局はパラメータの数が違うだけで、
どちらの場合も
AIによる推論・判断や処理も不可能ではない、と思います。


だけれども、
結局、弁護士業務の処理結果を受け止め
評価するのは人間であって、
その人間に非合理性はつきものです。

例えば、
絶対に勝って大きな経済的利益が得られる事件を
感情的な問題から取り下げたり、
逆に、
相手方のふとした態度や視線がトリガーになって
勝てるけれども利の薄い訴訟に及んでしまったり
というように、相談者や依頼者が
一見して非合理的だと思われる行動を取ることっていうのは
実はそれほど珍しいことではありません。


そういった、定量的・客観的な評価がしにくいところで
相談者と弁護士との信頼関係が生まれたり壊れたり、
あるいは、依頼者が心を打たれて
和解に一歩踏み出したりという
エピソードが生まれてくるのが
弁護士業務であり、裁判業務だと思います。


実は、ここには
弁護士業務のありようについての
根本的な問いかけが含まれているように
思われてなりません。


それでも突き詰めていけば
依頼人の感情の流れとか
非合理的な帰結をたどった事件の事案とか、
さらには、いろんな場面での相談者・依頼人の表情・声色
態度なんかのすべてを数値化・条件化して
AIの判断要素に取り込むということも
理論的には可能なのかもしれません。

しかし、そこまでするんであれば
いよいよ人間が弁護士をする方が
コストが安くなってきそうです。




何より、弁護士業務の成果を受け止めるのは
結局は依頼者や相談者、相手方といった
生身の人間ですから、
そういった受け手の側の意識が根元から変わらない限り
AIで弁護士業務を代替することはできないのではないか
というのが私がたどり着いた結論です。


弁護士が利幅の少ない事件でも
自分のために精一杯頑張ってくれてるからこそ
依頼者も示談にも応じてみようという気になるわけです。
また、依頼者を近くで見て
いろいろな有利な事情、不利な情報も得た上で
出してきた陳述書だからこそ
裁判所もある程度の迫真性と臨場感を
そこに読み取ることができるわけでしょ?

違う?


僕、間違ったこと言うてる?













と、そんなわけで
当面、弁護士業務がAIやマシンに
取って代わられるという心配は
なさそうな気がします。

いまや押しも押されもせぬ
スマホ奴隷の私が
ここまで言うんだから間違いない。



住宅ローンも安心やで。



ただ残念なのは、
「10年後も弁護士続けてたいか?」って
訊ねられて
はっきり答えられない
という今の状況ね。









とりあえず、
起案してくれる機械ぐらいは
そろそろ出てきてもらっても
ええ頃やと思います。











kiankun01.png







































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鍛えよ後輩を!

法曹人口増による就職難から
適切なOJTの機会が奪われているという話を
聞くようになって久しいですが、
どこかの事務所に入れさえすれば
本当にきちんとした
研鑽の機会が与えられるんでしょうか?

今回はそんなお真面目なお話です。


私が弁護士になったころは、
ボス一人、イソ弁(私)一人で
それなりに忙しい状態でしたが、
依頼者との折衝や証拠の見方、
期日での作法、証拠調べ期日の立ち居振る舞い、
和解案・判決の評価の仕方まで
一通りきちんと指導を受ける機会がありました。
これは今考えると本当に幸運だったと思います。


ところが最近、仕事をしていて
ボスや兄弁・姉弁が居ながら、
適切な指導を受けていないんじゃないか、
ちゃんと教えてもらっていないんじゃないか
と感じることが立て続けにありました。



「君臨すれども統治せず」
という言葉がありますが、
弁護士の業界では
受任と実働の完全な分離
危険を伴います。


技術と経験の適切な伝承は
この業界の未来を左右する重要事です。
また、少なくとも、
同じ事務所に所属する後輩弁護士に対しては
先輩はきちんと育てる責任があると思うのです。
(ないのかな?あるよね?多分)


今回はこの点について
少し真剣に考えてみたいと思います。



起案であれば、
その内容は朱入れや校正の段階で
ある程度のチェックがききます。
なので、よっぽど上の弁護士が
抜けている場合でない限り、
大きく外したり落としたりしている
起案が出てくることはありません。

問題は期日でのやり取り。
早すぎる独り立ちは、
とんちんかんな振る舞い
繋がってしまいます。

なので、しばらくのうちは
先輩が後輩弁護士に付き添って期日に出て、
きちんと作法を教えるのが正しいと思っています。





jedi07.png




例えば、
弁論準備でのやりとりの意味や伝え方
なんかだけじゃなくて、
記録を手提げ袋に入れて持ち歩くときは事件名や
当事者名は見えないように下にして入れる、
記録を開いて机に置くと
手控えのメモが相手方や裁判所に
見える恐れがあるので注意するといった細かい点。
こういうのは
教えられないとわからないものです。







法廷や準備室に傘を持って
入っちゃいけないなんてところも
知らないと気付きにくいところです。
法廷は学校と違うので
間違ってても、問題になるまで
周りは注意してはくれないですからね。

あと、待合室であれ廊下であれ、
裁判所のコンセントでの充電はご法度です。




特にアラが目立つのは
証拠調べ期日でしょうか。


勝とうが負けようがどうでもいい
という事件でもないかぎり、

登録してから2~3年は
やはり上の弁護士が一緒に出てくるべき
なんじゃないかと思います。
私の時も、ボスから完全に
尋問の独り立ちが許されたのは
登録から3年後でした。



尋問は怖いところです。


予想外の流れが生まれることも多いですし、
反対尋問では退くか押すかの
シビアな判断を迫られることも少なくありません。






jedi04.png





傍で見ているだけではなく
自分でやってみないと上達しない
というのは起案も尋問も法律相談も同じですが、
こと尋問に関しては、
不十分だったときの後からのリカバリーが困難です。

そのため、新人指導だけでなく、
事件の適正な管理や依頼者への責任
という見地からも、
経験ある弁護士の同行が望ましいように思います。






jedi05.png




それから、
新人弁護士の研鑽のためには
ある種、ユーザーと言えなくもない
ような気がしないでもない
裁判所の視点も重要なヒントに
なるような気がします。


ところが今までは、
個々の弁護士の仕事ぶりや力量について
かなり辛辣な評価をしていることが
多いにもかかわらず

裁判所の意見や捉え方に触れる機会
というものはほとんどありませんでした。


そこで提案したいのが、
指導役と新人弁護士、
それから裁判所で行う三者懇談です。





jedi06.png





受任事件(係属していた事件)を題材に
新人弁護士の仕事の良かった点、悪かった点を
裁判官に挙げてもらい、
その後の事件処理に役立てるのです。


公式見解が問題となる協議会ではなく
懇談会レベルに位置付けることで
裁判所のざっくばらんな意見を
引き出すのが狙いです。

期日直後に裁判官室で
修習生相手に漏らしている悪態を
少しマイルドにして伝えるだけでいいので、
裁判官の負担感も少ないはず。



家庭訪問(事務所訪問)でも良いのですが、
これだけ事務所の数が増えてくると、
さすがに裁判官がちょっとだけ気の毒です。





jedi02.png





批判的な意見を真摯に受け止め、
それを糧に大きく成長する。

素晴らしいことだと思いませんか。




また、懇談会ですから、
裁判所の意見を聞くだけではなく、
隙あらば代理人の立場からも
積極的に意見を述べて良い、
と私なんかは思います。










jedi0302.png






こうして、
指導役が新人弁護士に
密に指導することで、
良いケミストリーが生まれ、
「あの事務所の上の弁護士、
ほんまに下が何やってるか
なーんも見てへんのやろな」
という不名誉な評価も改められる
きっかけになるかどうかは別として
明らかに面白いと思います。


新規登録時は
頼りなかった新人君も、
指導役の熱意溢るる指導によって
力強く成長し、
必ずや貴事務所に不可欠の重要な戦力に
育ってくれることでしょう。






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さあ、年度も変わったことですし、
寝言はこのくらいにして
心機一転頑張りましょう*\(^o^)/*







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ノートパソコンと昔話

本業の仕事が忙しすぎて
このブログの更新もままなりません。

こう書くとめっちゃ儲かってるように聞こえるでしょ?
でもそんなことないのよ本当に。


とはいえ、年末が近づくと
なぜか経費支出が多くなるのは自営業者の常。

で、私は今、
持って歩く用のパソコンを買いたいなと思い
いろいろ考えているところでございます。



01pcrisou.png



今のところの候補は
Let's noteとかSurface Pro 4とかなんだけど
欲しい機能や譲れないポイントを考えてると
堂々巡りで話が前に進みません。

和解の提案受けた当事者って
多分こんな感じなんだろうね。



02wakaranai.png



何かを買う前にこういう感じで
いろいろ悩むのが楽しいって人も
いるんだろうけど、
私には苦痛でしかありません。
遠足の前の日の用意とかも
面倒で楽しくなかった私ですから。

「これを買え!」って
誰かに指定してもらえたらラクなんだけど。



03pcmonku.png



「スペック厨」という言葉は
私のためにあるようなものです。

集めた情報の確度や
自分の取捨選択に自信が持てない
情報弱者な上、損をするのが嫌いなため、
「買った後で、『もう一つ上のグレードに
しといたら良かった』と後悔すること」を
何より恐れている
のです。

そのため、CPUの種類や
メモリ・補助記憶装置の容量、
重さ、大きさなど
数字で表れる部分は
一番いいやつに飛びついてしまう
悲しい習性があるのですね。

ここでは、「実際にそれだけのスペックを
求められる場面が出てくるか」ではなく、
「万一求められたらどうしよう」という視点が重要です。

でも、そうなるとどうしても


…お値段張りますやんか。



04pcfute.png



正直、1回か2回落としたら壊れるものに
30万円以上も掛けるのは
私個人の信条に思いっきり反するので、
いま、すんでの所で購入を思いとどまっているところです。
(どうしても「30万も出したらそこそこいい
レスポールが買えるやないか」と思ってしまうのですね。)


高くて買えないとなると、
次にすることは、
買わないためのもっともらしい理由
みつけることです。



05gimon.png










さあ、(個人的に)楽しくなって参りました!













06pctimemachine.png



パソコン買うかどうかは別にして、
昔の弁護士がどうやって仕事してたのかってことは
非常に興味深いところですし、
我々現代の弁護士が知っておいて
絶対に損はありません(また、トクもありません。)。

(※なお、以下は、ブログのネタと個人的な興味のために
同じ会のある重鎮の先生
にうかがったお話をもとにしています。
不正確な部分があるとすればそれは、
全て中村個人の責任でありますが、まあ大目に見てください。)




まずここで想定しているのは、
ワープロやコピー機が登場する前の、
1960年代くらいの弁護士業務ね。
(ちなみに、司法行政文書や当事者の起案が
縦書きから横書きに変わったのは平成12年ころだったかな。
司法試験の本試が横書きに
変わったのが平成12年だったかも。
確かそれまでは私もL○Cで縦書きの答練受けてましたし。)



さすがに手書きはしてなかっただろうけど、
訴状や準備書面では当時も
正本、副本、控えが必要だったはず。
じゃあ、それらの起案はどうしてたのかという点です。




結論から言うと
当時は、タイプライターで起案していたんだけど、
日本語って仮名と漢字があるから、
普通の英文タイプライターじゃ作れないじゃないですか。

で、使っていたのが
「和文タイプライター」



07wabuntype.png



これって、実際に使いそうな字が
1,000字以上活字体で用意されてて、
いちいちそれを目で選んで
紙に打ち込んでいく作業が
必要だったということです。

「瑕」とか「蓋」とか「愈」とかが
あったんだろうね。
想像するだけで目がチカチカしてきます。



08typejyoshi.png



この打ち込み作業は
事務員さんの重要な(というか中心的な)業務だったらしく、
弁護士が紙に手書きした原案をもとに
作っていってたようです。





09sofa.png




ね?わくわくするでしょう?
しない?
俺はする。



紙と紙の間にカーボン紙を挟むことで、
一度に正、副、控えの3部を
打つことも出来たみたい。
(でないと、やってられませんよね。)

でも後ろの方の紙は
どうしても印字が薄くなってしまうそうなんですね。
やっぱり濃く写っている一番手前のやつを
裁判所に見てもらいたいじゃないですか。


ではあとは?


10fukusya.png



また、
和文タイプでの文書作成は
1文字探すのにもそれなりの手間がかかるから
ものすごく時間がかかる作業だったらしい。
なので、タイプ自体は完全な清書用
草稿は終わってるっていう前提だったようです。
(これは法律事務に限らず、
当時の事務作業一般に言えることらしい。)


「起案」って「イチから文章を組み立てる」ってニュアンスがあるから、
和文タイプでの打ち込みは純粋な「起案」とは言えないかもね。


また、急ぐ作業はやっぱり手書きしていたみたい。



11hozen.png



これで、起案は分かった。



ただ、書証はどうやって提出していたのか
という点が気になります。
なにしろコピー機がないわけやからね。

片っ端から原本を裁判所に提出してしまって、
手元に何も残らないってのも不安ですし。

そこで、登場するのが…



12tousyakan.png



謄写館は現在でこそ、
刑事記録や送付嘱託等で取り寄せられた文書の
複写を中心的な業務としていますが、
当時は、当事者の提出する書証等の複写作成の
業務も行っていたようです。

例えば、金銭消費貸借契約書や
当事者間の覚書などを証拠で出す場合、
謄写館に頼んで手書きで複製を作ってもらい
「右、原本を正写致しました。」的な
文言を書き添えます。
(今もそのような文言の判子を使ってる
先生がいるけど、
それも当時の名残なんだとか。)

それを裁判所に原本と一緒に提示し、
複製(写し)を裁判所に提出するという扱い
をとっていたということなのでしょう。




13sissiki.png




ここでようやく、皆さんが法学部の1回生で学んだ
「起案の大革命」に話が繋がるというわけです。
※記憶に無いとすれば
あなたがまじめに授業を受けていなかったということです。


なお、証拠物については
それを写した写真を提出することが多かったようで、
この点は今とあんまり変わりませんね。



また、聞くところによると、
起案や証拠作成以外にも
今の弁護士業務と違った苦労は
たくさんあったようです。


例えば、電話会議のような方法が
制度やシステムとして設けられていなかったので、
原則として、期日のごとに遠方の裁判所まで
出ていかないといけない
という状態だったそうです。



14benjyun.png



「最初の2~3回は旅行気分で行けるけど、
それが続くとしんどなってくるで。」
と(重鎮の先生談)。



それから、司法試験で忘れてはいけないこと。




15jyuurou.png



2度や3度落ちても
気に病むことはありません(^^)/


以上が私が中途半端に調べた
昔の弁護士業務の概要です。

現代に生きる我々としても、
多くの先輩方が、今に比べて
限られた機器や制度、時間の中で
熱心に業務に取り組まれていたこと

心にとめておく必要がありますね。




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何かが漏れるということ

こんにちは、
大して興味がわかなくても
みんなが話題にしているときは
積極的に乗っかっていく弁護士中村です。


今、巷を騒がせている、
司法試験問題の漏洩事件。
本当に嘆かわしいことですね。



aoyagi01.png



現役の考査委員の教授が
教え子に問題を教え、
あまつさえその解き方までも教えたのだとか。

まさに前代未聞の不祥事といったところですが、
前にも慶大ローで似たようなことがあったから
こういうときは前代既聞とか言えばいいのかな?


何かにつけ自分本位な私は
司法試験の合格発表があるたびに、
遙か昔の自分のときはどうだったかと
思い返すのです。


私の母校も本試の考査委員を多く輩出しておりまして、
まあ学生や弁護士の分際で「輩出」なんて書いてたら
殺されそうですが、
とにかく私が学部生だったころも
司法試験の考査委員の先生はおられ、
実際に授業やゼミを担当されていたのです。


とは言っても、どの先生方も責任あるお立場でしたから
本試験を話題にするだけでも
かなり気を配られていた印象があります。

特に、考査委員の先生は
不埒な学生を寄せ付けないように
それこそひとごろしのような厳しい表情で
キャンパスを歩き回っておられたのです。



kusoga.png



この辺は、少し記憶が改変されているかも知れません。
なにしろもう15年近く前のことなものですから。

とにかく、少なくとも我々の指導教授は
司法試験の問題や傾向を話題にするだけでも
神経質なまでに気を遣っておられた
のです。
それが大学というものですよ。知らんけど。


いつの世にも馬鹿な学生というものは
必ず一定数おりまして、ゼミの飲み会などの席で
「せんせぇ、今年の論文は何が出るんですかぁ?」と
不躾に問いかける者がおりましたが、
それに対しても、考査委員のK先生が
「商法から2問出るぞ」と答えたとか答えなかったとか。


そんな感じなものですから、
受験生の方も、今年はどこが出るかと
いろいろヤマを張ったり谷を渡ったりしながら
不安な気持ちを紛らわして
本試験に臨むのでございます。





jyouoku.png




話は逸れるけど、
同期だからわかり合えることってあるよね。
私は14年たった今でも、
場屋と聞くと背筋が凍る思いがするのでございます。
まぁ、受かったからいいんですが。

結局何が言いたいかというと、
私の母校はすばらしい学校で、
また、56期もまたすばらしい期だということです。


話を漏洩の方に戻しましょう。



隠してもどのみち分かることなので
言っておきますが、
私が小学校で小便を漏らした回数は2回のみです。


記念すべき第1回は
小学校2年生のとき、
体育館で学年全体で
音楽会の練習をしていたときでした。

3クラス全員がひな壇に並ばされ、
要領を得ない教師の指示のもと
あーだこーだとやっていたところ、
人の限界を超えてしまったのですね。

不思議なことに、この状態に気付いたのは
私の左隣にいた藤田さんという女子だけでした。
(ということは、私が目立たないくらいに、
そこかしこで同様の事態が起こっていたのかも知れません。)

大して仲が良かったわけではありませんでしたが、
その藤田さんは私の失態に気付いたものの
誰にも言うことなく黙ってくれていたのです。
そのおかげで、私は
「中村しっこう官」とかいった不名誉な名前を与えられることなく
これまで生きてくることができました。

ありがとう、藤田さん。
できればそのまま墓まで持って行ってください。



ongakukai.png



休み時間にちゃんとトイレに行っておけば良かったのに
という批判の声
があるだろうことは分かっています。
しかし、このときの練習時間は明らかに長きに失し、
小学2年生の耐尿可能時間を読み間違えた
学校側に一方的な責任がある事案です。


実はこの話には続きがあります。

藤田さんとは同じ中学に進学したのですが、
それ以降同じクラスになることはありませんでした。
あと、中学以降は漏らしたことは
仕事・プライベート問わずありません。



次に堂々のフィナーレを飾る第2回目ですが、
これは小学校4年生のとき、
運動場で全校生徒で
運動会の練習をしていたときでした。


どうやら行事の合同練習が危ない感じです。


上の学年が通しで組み体操の練習をやっていたのですが、
それがなかなか終わらず、
かといって、下級生は三角座りのまま留め置かれ
炎天下の中、苦境に立たされていたところを
想像してみてください。

このときも極限まで耐えに耐えたのですが、
健闘むなしく再び人の限界を超えてしまったのです。

もっとも、今回は座っていたことと
回りの環境が幸いしました。



undoukai.png



私が何を考えたかというと、
とりあえず座ったまま自分の周りの砂を手と足でかき集めて
カムフラージュすることで事なきを得たのです。
そのため、このときは誰にも知られることなく
処理できたはずです。



休み時間にちゃんとトイレに行っておけば良かったのに
という批判の声
があるだろうことは分かっています。
しかし、このときの練習時間は明らかに長きに失し、
小学4年生の耐尿可能時間を読み間違えた
学校側に一方的な責任がある事案です。


その後、私は5年生の1学期から、
同じ学区内の隣の学校(進む中学校は同じ)へ
転校したのですが、
この2度の漏洩事件は関係がありません。


私が漏らしたのは後にも先にもこの2回のみですが、
小学生が小学校の6年間で漏らす回数の
平均値が大凡4.2回であると思われることからすると
まれに見る少ない結果であると
いえるかと思います。

ちなみに大は漏らしたことがありません。



そんな私から、
今回漏洩に関わった人々に
このメッセージをお届けして
筆を置きたいと思います。



barebare.png



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Lawyer's Lawyer

弁護士は仲間内では
よく冗談で
「もし俺(私)が逮捕されたら接見に来てね?」
というようなことを言い合ったりします。

俺だけ?

いや、言い合ったりします。


lh.png



こんな冗談がときおり
冗談でなくなることもあるわけですが、
それはさておき、

いつも代理人や第三者として事件に関わっている自分が
いざ事件の当事者の立場に置かれた場合に
どうすればよいかということは
普段から考えておく必要があるかもしれません。


というようなことを、
例によって和解期日の待合室で
考えたりしている私です。



jinshinjiko.png



自分は弁護士なのだから、
普段受任している事件と同じように、
自分の事件も自分で処理すればいいじゃないか、
というのも一つの考え方でしょう。

ただ、私だったら、
自分の事件を自分で処理するということは
おそらくしないだろうな、と思うのです。



kiso.png


なぜか?

弁護士は、当事者から一歩離れた立ち位置にいるからこそ
客観的な視点から冷静に事案を分析して
処理することができる、
というのが私の持論だからなのですね。






と、ここまでが前フリね。



じゃあ、他の弁護士に任せるとして、
誰にお願いしたらいいだろうか、というのを
知っている先生を念頭において
あれやこれやと考えるのが
結構楽しかったりします。



sgrk.png



弁護士にとって、
仕事を取ってくる能力(営業力)
受任事件を実際に処理する能力(事務処理能力)
相互に関連する部分もあるけれど、
基本的には全く別のスキルだと言われます。
(これまでは「いくら事務処理能力があっても
営業力がないと、弁護士としては成功しないよ」

という文脈で語られることが多かったように思います。)


このうち後者の能力というのは、
初めて弁護士に相談したり依頼したりする
クライアントの側からは
なかなか見えにくいのですが、
同業者からだと非常によくわかります。


書面がまとまっていて読みやすかったり、
主張や尋問での切り込み方がシャープだったり、
仕事が早かったり、
あるいは和解のまとめ方が実にスマートだったりと
場面や要素はいろいろありますが、
他の先生の仕事ぶりに
惚れ惚れしてしまうという一瞬が
あなたにもあるはず。


特に、自分のあまり馴染みのない種類の仕事に
取り組んで成果を出しておられる先生だと、
もし自分に何かあったときにも
相談してみたいなと思うことはよくあります。


実際にも、事件を共同受任するときっていうのは、
お互い、相方の弁護士の能力や得意分野に
着目していることが多いからね。


そんなわけで、
私は、「万一の自分の事件」が出来したときに備え、
事件類型別に、処理をお願いしたい弁護士の
秘密のリストを作っています。



memochou.png



もちろん、その本人には言いませんが、
私が裁判所や弁護士会の廊下で
熱い視線を送っているときは察してください。






tekimikata.png











逆に、ちょっとアレな弁護士というのもいるわけで…。

(絵の背景が黒いときには
たいがい黒いこと書いてるから、
不愉快なら読み飛ばしてくださいね!)



kusokian.png






adver.png



弁護士業といえども、究極的には
依頼者にどれだけの主観的満足
与えられるかなんだから、
他人の事件がどのように処理されてるかは
本来どうでもいい話なんです。

でも、もし自分がお願いする側だったら、
やっぱり事務処理能力の高い低いで
選ぶだろうなと、そう思うわけです。


そういったスキルの有無・程度を
一番シビアに見ているのは、
実は実際に仕事で関わる同業者や
書記官、裁判官なのかもしれませんね。



erabareru.png



そういう同業者等の視点からの評価は
非常に面白いと思うのですが(酒の肴的な意味で)、
これを実際に広告、集客のツールとして
データベース化しようとしたりなんかすると
途端に生臭さや作為臭がきついものになっちゃいそうなんですよね。
なんとかログとかなんとかドットなんとかみたいに…)




それより、他にも面白そうなデータベースってのは
いろいろと考えられそうです。




futekisetu.png



待合室でここまで考えが及ぶということは
裁判官が相手方代理人を
和解に向けて精力的に説得してくれている
ということなので
和解の流れとしてはまずまずといったところでしょうか。











とりあえず、
仕事ぶりで選ばれる弁護士を目指そうと思います(^^)/




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プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。自宅マンションに鳩が来るのが悩みです。

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