スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

弁論期日の作法について~新人弁護士のみなさんへ~

弁護士になって最初の頃は、
ボス弁なり先輩弁護士なりと一緒に
裁判所に行くことになると思います。
ところが、つらい現実ですが、
どんな弁護士もいつかは自分一人で期日に出廷しないと
いけなくなるときが必ずやってきます。

そんなときのために、
今回は弁論期日に出廷する際に注意しておくべきこと
書き連ねたいと思います。

1 所持品に注意

弁論期日に絶対に持っていかないといけないものとしては、
訴訟事件記録(証拠を含む。)
訟廷日誌ないし電子手帳
携帯電話
の3つです。

これらを忘れてしまうと審理が進まなかったり
次回期日の指定が出来なかったりという不都合がありますので、
必ず事務所を出る前に確認したいものです。
(事務員さんに声かけをしてもらうのもいい方法です。)

忘れがちなのが、証拠を提出するときの「証拠の原本提示」です。
特に、原告側で第1回期日に臨む場合には、
訴状で引用している証拠のうち「原本」として提出しているものの
現物を提示のために持っていくことを忘れないようにしましょう。

また、小額でいいので必ずお金も持っていった方がいいでしょう。
急な印紙購入の必要があった場合にも対応出来ますし、
期日後に缶コーヒーを飲んでひとときの充足感に浸るということも出来ます。
なお、帰りの交通費も忘れずに。
(帰りの電車賃を忘れたため、仕方なくそのまま裁判所の前で
独立開業したという同期を2人知っています。)

期日の前に、期日間に提出した(提出された)書面や証拠を見直して、
主張や争点、審理の進捗状況の再確認をすることも忘れてはいけません。

2 時間に注意

期日に遅れるというのは、
裁判所にも相手方にも、そして事件の当事者にも
大きな迷惑を掛けることになりますので、
必ずある程度の余裕を持って事務所を出たいものです。

最低でも期日の5分前には法廷の傍聴席で座って待っているといいでしょう。
弁護士は誰でも、相手方代理人が先に法廷に入っているというだけで
心理的にかなりのプレッシャーを感じるものです。
3回連続で相手方代理人より先に法廷に入れたら
その事件は勝ったものと考えて良いでしょう(事件に対する熱意の点で。)。

また、部(係)の開廷日は曜日が決まっていますので、
前の事件の期日指定のやり取りを見ていたら、
自分の事件の次回期日もだいたいいつ頃入るかの目星がつきます。
(もっとも、この点が事件処理に有利に働くということはありません。)

なお、傍聴席で他の弁護士の仕事ぶりを見学することは、
貴方の弁護力を飛躍的に増大させることにつながるかどうかはわかりませんが、
とにかく非常に勉強になることは確かです。

決してあってはならないことですが、
期日に遅れそうなときは必ず、
自分であるいは事務所に連絡して、担当の部(係)に遅れる旨を伝えることが肝要です。
(車での移動は渋滞や事故など、不測の事態に陥りやすいのでできるだけ避けるべきです。)
そして法廷や準備室に入る際には
持てる限りの申し訳なさを発揮するように心がけてください。

3 弁論期日での応答について

さて、いよいよ柵の中に入って弁論期日が始まります。

まず重要なのは、「はっきり、ハキハキ、腹の底から」声を出す、ということです。
3つの「は」と覚えましょう(なお、「はっきり」と「ハキハキ」は内容的にはほぼ同じです。)。

また、この3つの「は」は尋問の場合も同じです。

弁論期日での応答でもっとも重要なことは
「噛まない」ということです。

どんなに説得力のある的確な指摘をする場合であっても
言葉が口から出る段階で噛んだり滑ったりしてしまっては
その効果は大きく減殺されてしまいます。

この「噛まないようにすること」、そして
はっきり、ハキハキ、腹の底から声を出すことを実践するために、
先輩弁護士はみな、日々の発声練習を欠かしません。
この点は新人の方々にも是非見習って欲しいものです。

hassei.jpg

また、常に冷静であるように努め、
相手や裁判官の言っていることをよく理解した上で、
適切なタイミング適切に発言するように注意することです。
間違っても裁判官を「お母さん!」と呼んだりしないように。

なお、裁判所や相手方から書面の内容や立証方針について
意見や見込みを訊ねられる場合があります。
このときも、冷静に「今、何を聞かれていて何を答えるべきなのか」を考え、
的確に回答をしなければなりません。

よく、新人の弁護士さんが慣れない法廷の雰囲気に飲まれてしまい、
裁判所の質問に対しとんちんかんな答えを連発している様子を見ることがあります。
私が見た例では、裁判官が「次回までに証拠の説明書を準備してください。」と言ったのに対し、
代理人が「メーカーから取り寄せます。」と回答していたというケースがありました。
というのは話を面白くするために私がさっき考えた嘘ですが、
法廷には冷静さを失わせる何かがあることは確かです。
(よく「法廷には魔物がいる」と私なんかはよく言いますが、
他の人が言うのは聞いたことがありません。)

それから、答えの内容自体は間違っていなくても、
話が長いのも考えものです。

この、法廷における受け答え一つをとっても
貴方の弁護士としての力量が試されているものと肝に銘じて
端的かつ的確な回答に務めたいものです。

なお、実質的な議論や方針確認が終わったら
必ず、次回までの自分側、相手方、そして裁判所
それぞれの準備事項書面の提出期限を記録の形で残しておきます。

4 次回期日指定について

弁論事項が終われば、いよいよ次回期日の指定です。
この期日指定が終われば弁論期日はほぼ終わったも同然です。

次回期日については、
双方の反論準備の見込みをもとに
裁判所から候補日が指定されるという形で決めていくのが一般的です。

そして、貴方に渡されたカードは、基本的に
「お請けします。」
「差し支えです。」
「○○時以降(以前)であれば(ないし、○○時頃であれば)。」
の3つです。
この切り札の使いどころを適切に見極められれば
期日指定自体はさほど怖いものではありません。

もっとも、当事者や代理人の数が多い事案では、
期日指定に3~4分ほどを要することもありますので、
体力を消耗してしまわないように注意が必要です。

また、自分の準備が間に合いそうにないのに無理に早い期日を入れ、
その結果、書面が間に合わないということでは本末転倒ですので、気をつけましょう。

なお、付言しておくと、
判決期日指定の場合、
控訴期間(判決書の送達を受けた日から2週間の不変期間。民訴法285条)
考慮する必要があります。

民事の判決期日は当事者や代理人が出頭しないことが多いため、
ほとんど裁判所が一方的に判決期日を指定することになるのですが、
これがお盆や年末年始、連休の直前に指定された場合には、
代理人としては依頼者との協議が出来る時間が限られてしまうため困りものです。
(休み明けまで判決書の送達を遅らせてもらうという方法もありますが
確実性に欠ける方法と言えます。)

そこで、そのような休みの直前の判決期日の指定がなされた場合、
裁判所に事情を説明し「休み明けまで判決期日を遅らせて欲しい。」と言ってみましょう。
裁判所というのは変わったところで、
判決期日を早めるのは嫌がりますが、遅らせる分には余り文句は言わないようです。

期日指定が終わったら、
訴訟記録と訟廷日誌の両方に直ちに次回期日を記入(入力)します。
これをしないと期日を落とすという
もっともわかりやすい弁護過誤につながりますので注意が必要。
できれば法廷から廊下に出たら、
法廷のドアが閉まりきるまでの間に記入(入力)を済ませたいものですね。


以上の事項に注意して、
充実した弁論ライフをお送り下さい。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ 
スポンサーサイト

テーマ : 弁護士の仕事
ジャンル : 就職・お仕事

02/20のツイートまとめ

lawyer_makoto

今日はとうとう光市母子殺害事件の差戻後の上告審判決の日です。
02-20 08:46

本命チョコしかなかったよ…。

choco.jpg

毎度のことですが、本命チョコしかアリマセンデシタ。
困ったものです。

先ほど出た正確な集計の結果、
今年は4,062個でした。

ごちそうさま。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ

テーマ : 弁護士の仕事
ジャンル : 就職・お仕事

弁護士たるもの!

常に自分側に不利な展開が起る可能性を考えて
行動しなければならない。
これは、私がこの仕事をするようになって学んだ重要な人生訓です。

依頼者から聞いていなかった決定的に不利な証拠が突然相手方から出てくる、
担当裁判官が変わってそれまでの勝訴的な和解協議の流れが一変する
なんていうのはそれなりに弁護士をやっていたら
誰でも多かれ少なかれ体験するはず。絶対。

それが自分の調査不足に原因があったりだとか、
そもそもの見通しが間違ってたなんてのは論外だけど、
どれだけ事前調査や適切な証拠評価を尽くしていても
こういう「自力では絶対に避けられない不利な事態」っていうのは
やっぱり起こるんですよね。
ただ、そんな場面でどう対処できるかっていうところで、
弁護士の力量とか精神力の強さが問われるような気もします。

ただ、今回は、
最近そういう事態が無いナァという、
どうでもいいお話し。


nieyu.jpg



要するに、最近書くことないのよ。


にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ

テーマ : 弁護士の仕事
ジャンル : 就職・お仕事

会長選挙があったので

あんまり一般の人には関係ないと思うんだけど、
今日、日本弁護士連合会の会長選挙があったので、
弁護士会で投票してきましたよ。
(併せて兵庫県弁護士会の会長選挙もあったので、
投票してきましたよ。)

touhyou.jpg

毎回、日弁の会長選挙が告示されると、
東京の聞いたことも会ったこともない若手弁護士から、
事務所宛にいきなり投票依頼の電話が掛かってくるようになります。

大抵、候補者の事務所のイソ弁とか、
元イソ弁とか、元イソ弁のとこのイソ弁とかが
選挙活動にかり出されてたりするんだろうけど、
大変だろうね。本業をする時間が無いくらい忙しいみたいだから。

その中で、どの候補の電話だったか忘れたけど、
「うちの○○候補は政治力も凄くて政治家にも顔が利くので…」とか
言っておられた先生がいましたが、
こちとら地方の弁護士なのであんまり政治力とか言われてもピンと来ませんでした。

この点、うちくらいの規模の単位会の会長選挙でも、
やっぱり選挙のときはいろいろな挨拶回りとか
水面下での駆け引きとか色々あるみたい。

大変ですね、弁護士って。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ

テーマ : 弁護士の仕事
ジャンル : 就職・お仕事

プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。自宅マンションに鳩が来るのが悩みです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。