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『若手法律家のための法律相談入門』

ものすごく唐突ですが…。


法律相談って
上の弁護士の相談を横で見て覚え、
自分も見様見真似でやってみて
だんだんと「こういうものか」と覚えていく
というイメージをもたれているように思います。

私も登録後最初の半年は
ボスの法律相談について行っていたわけですが、
この方法だと、相談者の対応や捌き方なんかは
自分が直接見聞きした内容をもとに積み重ねて行くことになるので
上達するにはそれなりの時間がかかってしまいます。

また、いつまでも上にくっついて
相談を傍で見させてもらうというわけにもいきません。
それに、
必ずしも良い指導者に恵まれるとも限らないのです。



私も最初の頃は、
「いい事件がきたら嬉しいな」というよりも
むしろ
「分からないことを訊かれたらどうしよう…」
「受けたくない事件はなんと言って断ろう…」
といった不安ばかりを感じていたように思います。


そういう若手特有の心の重しを取り払えるような本が
一冊くらいあってもいいんじゃないかと思っていました。



そんななか、去年の夏頃、
学陽書房という出版社から私に、
「若手法律家向けの
法律相談の本を出さないか」
というお話がありました。
(いきなり事務所に手紙が届いた記憶があります。)


経緯で言うと、こんな感じでした。


※横書きの本に合わせて左綴じ形式なので
 左から右へ(⇒)読んでください。

prologue01.png




最初は
正直、あんまりピンと来なかったのですが、
イラストを載せた本を考えているということで
面白い、それなら好き勝手できると思い、
受けることにしたわけです。

で、この一年間、いろいろあったのですが、
今回ようやく本が出版できるところまできました。



タイトルは
『若手法律家のための法律相談入門』
です。



内容を大まかに説明すると、
弁護士法や司法書士法、
弁護士職務基本規程、司法書士倫理の定めを紹介しつつ、
法律相談の準備、相談の際の注意点、進め方、
受任の是非判断の考慮要素や
受任することになった際の注意点を解説しています。


あと、「何を訊かれるか分からない」
「相談の落とし穴が怖すぎる」という人向けに、
事件類型ごとに法律相談で問題になりやすいトピックや
弁護過誤に直結しがちな
注意すべき期間制限
(時効、除斥期間、出訴期間等)の一覧

掲載しているほか、
相談類型別の「断り方」に特に注力して記載していますので、
前向き、後ろ向きどちらのスタンスでも
それなりに使って頂ける本になっています。


基本的に、登録5年後くらいまでの
弁護士や司法書士の先生方を想定した本ですが、
司法修習生やロー生、法学部生にも
実務を知る一冊として
役立ててもらえる内容になっていると思います。
(出版社の人はそう言ってた)


あと、
今更そんなのどうでもいいという
若手じゃない人
法律相談に全く関係ない人、
文字ばっかりの本を最初から通読していると
すぐに飽きてしまうという私のような人向けに
全ての項目にイラストを載せています(あと、巻末には漫画)。


※その分、準備書面で引用したり、
  期日で提示したりという使い方には向きません。


発売は5月半ば頃の予定ですが、
既にAmazonでの予約も始まっているので、
興味を持たれましたら宜しくお願い致します(^^)/







ちなみに、
とにかくネタに走ろうとする私と
実用書の領域に引き戻そうとする出版社との
せめぎ合いで生まれた本です。

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鍛えよ後輩を!

法曹人口増による就職難から
適切なOJTの機会が奪われているという話を
聞くようになって久しいですが、
どこかの事務所に入れさえすれば
本当にきちんとした
研鑽の機会が与えられるんでしょうか?

今回はそんなお真面目なお話です。


私が弁護士になったころは、
ボス一人、イソ弁(私)一人で
それなりに忙しい状態でしたが、
依頼者との折衝や証拠の見方、
期日での作法、証拠調べ期日の立ち居振る舞い、
和解案・判決の評価の仕方まで
一通りきちんと指導を受ける機会がありました。
これは今考えると本当に幸運だったと思います。


ところが最近、仕事をしていて
ボスや兄弁・姉弁が居ながら、
適切な指導を受けていないんじゃないか、
ちゃんと教えてもらっていないんじゃないか
と感じることが立て続けにありました。



「君臨すれども統治せず」
という言葉がありますが、
弁護士の業界では
受任と実働の完全な分離
危険を伴います。


技術と経験の適切な伝承は
この業界の未来を左右する重要事です。
また、少なくとも、
同じ事務所に所属する後輩弁護士に対しては
先輩はきちんと育てる責任があると思うのです。
(ないのかな?あるよね?多分)


今回はこの点について
少し真剣に考えてみたいと思います。



起案であれば、
その内容は朱入れや校正の段階で
ある程度のチェックがききます。
なので、よっぽど上の弁護士が
抜けている場合でない限り、
大きく外したり落としたりしている
起案が出てくることはありません。

問題は期日でのやり取り。
早すぎる独り立ちは、
とんちんかんな振る舞い
繋がってしまいます。

なので、しばらくのうちは
先輩が後輩弁護士に付き添って期日に出て、
きちんと作法を教えるのが正しいと思っています。





jedi07.png




例えば、
弁論準備でのやりとりの意味や伝え方
なんかだけじゃなくて、
記録を手提げ袋に入れて持ち歩くときは事件名や
当事者名は見えないように下にして入れる、
記録を開いて机に置くと
手控えのメモが相手方や裁判所に
見える恐れがあるので注意するといった細かい点。
こういうのは
教えられないとわからないものです。







法廷や準備室に傘を持って
入っちゃいけないなんてところも
知らないと気付きにくいところです。
法廷は学校と違うので
間違ってても、問題になるまで
周りは注意してはくれないですからね。

あと、待合室であれ廊下であれ、
裁判所のコンセントでの充電はご法度です。




特にアラが目立つのは
証拠調べ期日でしょうか。


勝とうが負けようがどうでもいい
という事件でもないかぎり、

登録してから2~3年は
やはり上の弁護士が一緒に出てくるべき
なんじゃないかと思います。
私の時も、ボスから完全に
尋問の独り立ちが許されたのは
登録から3年後でした。



尋問は怖いところです。


予想外の流れが生まれることも多いですし、
反対尋問では退くか押すかの
シビアな判断を迫られることも少なくありません。






jedi04.png





傍で見ているだけではなく
自分でやってみないと上達しない
というのは起案も尋問も法律相談も同じですが、
こと尋問に関しては、
不十分だったときの後からのリカバリーが困難です。

そのため、新人指導だけでなく、
事件の適正な管理や依頼者への責任
という見地からも、
経験ある弁護士の同行が望ましいように思います。






jedi05.png




それから、
新人弁護士の研鑽のためには
ある種、ユーザーと言えなくもない
ような気がしないでもない
裁判所の視点も重要なヒントに
なるような気がします。


ところが今までは、
個々の弁護士の仕事ぶりや力量について
かなり辛辣な評価をしていることが
多いにもかかわらず

裁判所の意見や捉え方に触れる機会
というものはほとんどありませんでした。


そこで提案したいのが、
指導役と新人弁護士、
それから裁判所で行う三者懇談です。





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受任事件(係属していた事件)を題材に
新人弁護士の仕事の良かった点、悪かった点を
裁判官に挙げてもらい、
その後の事件処理に役立てるのです。


公式見解が問題となる協議会ではなく
懇談会レベルに位置付けることで
裁判所のざっくばらんな意見を
引き出すのが狙いです。

期日直後に裁判官室で
修習生相手に漏らしている悪態を
少しマイルドにして伝えるだけでいいので、
裁判官の負担感も少ないはず。



家庭訪問(事務所訪問)でも良いのですが、
これだけ事務所の数が増えてくると、
さすがに裁判官がちょっとだけ気の毒です。





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批判的な意見を真摯に受け止め、
それを糧に大きく成長する。

素晴らしいことだと思いませんか。




また、懇談会ですから、
裁判所の意見を聞くだけではなく、
隙あらば代理人の立場からも
積極的に意見を述べて良い、
と私なんかは思います。










jedi0302.png






こうして、
指導役が新人弁護士に
密に指導することで、
良いケミストリーが生まれ、
「あの事務所の上の弁護士、
ほんまに下が何やってるか
なーんも見てへんのやろな」
という不名誉な評価も改められる
きっかけになるかどうかは別として
明らかに面白いと思います。


新規登録時は
頼りなかった新人君も、
指導役の熱意溢るる指導によって
力強く成長し、
必ずや貴事務所に不可欠の重要な戦力に
育ってくれることでしょう。






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さあ、年度も変わったことですし、
寝言はこのくらいにして
心機一転頑張りましょう*\(^o^)/*







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プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。自宅マンションに鳩が来るのが悩みです。

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