尋問と依頼者

反対尋問は何が出てくるかわからないことが少なくないので、
あらかじめいろんな答えが出てくる場合を想定して準備するんだけど、
主尋問はこちら側の立証事項の裏付けのために
綿密な準備の元やるものだから
そうそう面倒な事態は起こらないよね。


そんな風に考えていた時期が
俺にもありました。



こちら側の証人や本人といっても、
大多数は訴訟で尋問を受けるのなんて初めて
という人ばっかりです。
とはいっても、主尋問は反対尋問と異なり
「うまくいって当たり前」的な側面が強く、
裁判官も主尋問の出来、不出来を心証形成の上でそれなりに重視しますので、
これが首尾良くいかないと訴訟では致命傷になりかねません。

そのため、尋問対象者の性格や事件の内容にもよりますが、
私は、主尋問の打ち合わせは
時間をかけて綿密に行うことが多いです。

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なお、主尋問の打ち合わせなので、
当然、陳述書の記載内容の確認
作った尋問事項に沿った受け答えのシミュレーション
予想される反対尋問の内容の説明と対応策の教示
などを行うわけですが、
特に時間を割くのは主尋問の質問事項に対する答え方の指導
(聞き手に誤解を生じさせたり、相手方に突っ込みどころを
露呈したりする答え方をしていないかという点)です。

それでも、本人や証人が興奮したり舞い上がったりしてしまうと、
打ち合わせにないことを話し出してしまうのが主尋問の常です。

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なので、主尋問の打ち合わせでは、
反対尋問で聞かれる質問内容の予測そのものよりも、
反対尋問で本人や証人に生じるリスク(暴走や激高、パニックなど)を予想したり、
そのような事態に陥らないようにどれだけ綿密に
事前準備ができるかという点が重要だと思っています。

また、本人尋問が終わったあと、
依頼者は、自分の答え方の出来、不出来や
訴訟の勝敗について不安を感じていることが多いので、
その点についても、受任弁護士の立場から
ある程度のフォローをしてあげるのが適切なんじゃないかと思います。

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まあ、ここら辺は誰でも一緒かもしれないけどね。

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No title

すごく共感しました。
本には反対尋問でいかに崩すかが論じられていて、かっこよく反対尋問する自分を妄想していたのですが、現実はそこまでいかないというか・・・
主尋問を固めあって終わり、が多いですよね。主尋問のとき、予定外のこと言うなよ、と念じてます。

Re: No title

ありがとうございます(^^)/
僕もね、よく「依頼者を操作できるリモコンがあればええな」と
思ってます。
「止」のボタン押してばっかりになりそうですがw

素人です。

昨年、突如我が身に降りかかった訴訟。
係争中、中村先生のブログはとても参考になりました。
弁護士の先生方は、実は私たちの見えないところで大変尽力してくださっているのですね。
なかでも、「起案術」のお話は感銘をうけました。
当方代理人の先生が作成してくださった準備書面は私にとって何度読んでも勇気づけられる文章で、これは家宝もんだな・・・と思いました。

いよいよ来週は本人尋問です。勝訴できそうです。どちらかが。
だけど尋問の練習が前日の1回だけなんですよね・・・
正直不安です。素人なんで。

Re: 素人です。

ありがとうございます(^^;)
依頼者さんにそう思ってもらえたら
お願いされている先生も弁護士冥利に尽きるのではないでしょうか。
あと、私も時間はかけますが、自然さが無くなってもよくないので
尋問前の打ち合わせは1回だけです。
事件が良い方向に向かわれることを祈っております(^^)/

はじめまして

ひょんなことで今日初めてこちらに伺い、
面白くて次から次へと読ませて頂いてます。
元法律事務職員です。私もエビが大好きです。

またお邪魔します。

Re: はじめまして

コメントありがとうございます(^^)/
エビは、ちゃんとAB間も消費してくださいね!
もったいないですから。
今後ともよろしくm(_ _)m
プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。自宅マンションに鳩が来るのが悩みです。

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