スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

裁判官について思うこと

司法制度改革や裁判員裁判などで少し変わってきましたが、
それでもやっぱり相談者や依頼者の方にとってみれば
まだまだ裁判に対する
わかりにくさやある種の抵抗感があるみたい。

その原因としては、
裁判で使われている言葉や表現が
難解だからということもあると思いますが、
それらを駆使する「裁判官」という得体の知れない存在
に対する畏れみたいなものも
影響してるんじゃないかなと、ことあるごとに思います。

oshirasu.jpg

確かに、裁判官という職業は
六法全書を暗記したり、
大審院以降の判決と決定を脳内で瞬時に検索したりというように
若干、超人的な素養が求められるわけですが、
それ以外は我々となんら変わるところはありません。

そして、中にはそのような溝を埋め、
一般人にもわかりやすい裁判を心がけようとされる
裁判官もおられます。


ここで思い出すのが、山室惠裁判官(当時)の
「償い」の説諭
です。
2001年に起きた傷害致死事件の裁判の判決期日で、
山室裁判官は判決言い渡しの後、
被告人だった少年2人に対して
「さだまさしの『償い』という曲を聴いたことがあるだろうか」と語りかけ、
歌詞を引き合いに出して、
被告人らに真摯な反省を促したという話だったかと思います。

この一風変わった説諭の話をニュースで知ったのが
私が研修所に入所する直前の2002年2月のことだったのですが、
私もこの山室裁判官の姿勢に心を打たれ、
自分も立派な刑事裁判官に
なりたいとの思いを強くした
のでした。

その後、司法修習を経て
私は順調に弁護士の道を歩み出したわけですが、
この事件での山室裁判官の姿勢が
私の法曹としての重要な礎(いしずえ)に
なったんじゃないかと言われれば、
まあそんな気もします。

一説によると、この説諭は
山室裁判官がコンサートで歌を聴いて感動したという
ところが出発点になっているようですが、
このお話も要はさだまさしさんの「償い」という歌だったからこそ
意味があったように思うんですよね。

setsuyu.jpg

そういう意味で、
「わかりやすい裁判」「理解される裁判」っていうものも
そう単純ではないように思います。


裁判官も裁判所を出れば普通の人だと思うのですが、
お仕事上のさまざまな制約から、人によっては
あまり裁判官であることを公にできないといった
難しさがあるようです。
(私もキャバクラなどで顔見知りの裁判官にお会いすると
正直、どこか気まずい部分があります。)

もしあなたが入った居酒屋の隣の宴席で
「主張自体ししとう!」といって盛り上がってる集団がいたら
たぶんそれはお忍びでやってきた裁判官の集団に違いありません。



でも、裁判官にも家族がいて
それなりに嬉しいことや不愉快なことと
向き合いながら日々の生活を送ってるわけだ。
この辺は同期の裁判官と話してると強く感じさせられます。

kaimono.jpg

そう考えると、裁判官と弁護士との違いって
結局、税務調査のおそれがあるかないかくらいってことになってくるよね。


弁護士をしてると、
判断する側と判断を求める側の立場の違いから、
どうしても仕事の上では裁判官とぶつかる場面も出てきます。

risou.jpg

それでも我々弁護士の立場からすると
威厳と親しみやすさっていう一見相反する要素と
高い職業意識を備えている裁判官は尊敬するし、
仕事もやりやすいと思うわけです。

なお、文中で触れた
さだまさしさんの「償い」という曲は私も聴いたことはないのですが、
たとえば交通事故事件に携わる弁護士の方には
ぜひ一度、その歌詞に触れていただきたい、
こんなふざけたブログで紹介するのも憚られるほど
いろいろなことを考えさせられる歌です。


にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ

コメントの投稿

非公開コメント

No title

はじめまして、いつも楽しく拝見しています。
「和解をごり押ししてくるのはどういうわけだ」の一文に笑ってしまいました。
10年ほど前交通事故裁判原告だった時に、裁判官から和解を提案されたので(^^) 
「和解にしたら弁護費用が出ないからきっちり断りなさい。色々書くのが面倒だからすぐ和解、って言うよ!」と前もって先生に言われていたので、きちんと法廷でお断りできました。これからも楽しい法廷物ブログをよろしくお願いいたします(^^)/

No title

初めまして。いつも楽しく拝見させて頂いております。
修習中に「せっけんは禁止だがシャンプーはいいのかな?」
と言う裁判官がいました。
普段の反動のせいか、裏ではダジャレ好きが多いと思うのは
気のせいでしょうか。

No title

主張自体ししとう…w

【起案術】じゃあ、どうやって構成すればいいの?(1)」を
思わず読み返してしまいました。
勉強になるー!
事務員にはあんまり関係ないけどw

主張自体ししとう軍団がいないか
裁判所周辺の居酒屋さんで観察してみますねw

Re: No title

> はじめまして、いつも楽しく拝見しています。
コメントありがとうございます(^o^)
日々思ったことを、嘘と誇張と自己弁護を交えて
書き連ねております。
今後とも宜しくお願い致しますm(_ _)m

Re: No title

> 修習中に「せっけんは禁止だがシャンプーはいいのかな?」
> と言う裁判官がいました。
「せっけん(接見)」でもっと下世話な冗談を飛ばす
裁判官が同期におりまして…(^o^)
でも、裁判官室では修習生におもしろいことを言う裁判官は多いですよね。

Re: No title

> 主張自体ししとう軍団がいないか
> 裁判所周辺の居酒屋さんで観察してみますねw
実際、裁判官ってどこでどうやって飲んでるのかって
すごくわかりにくいですよね。
予約の時も絶対に素性を明らかにしないし…。
庁外でも法服着てたら一発でわかるんですが(^o^)
プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。当職が出資したクラウドファンディングはたいてい頓挫します。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。