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管財人ドリーム

一時期に比べて
破産の申立て件数は減少傾向にありますが、
それでも多くの弁護士にとって、
破産申立て事件や、
破産管財人としての事件は
業務の重要な一分野となっています。


01makura.png


ところで、
どこの庁でも年に一度ないし数度の割合で、
裁判所と弁護士会とで管財事件処理に関する
協議会が開かれております。

私が顔を出すことがとても多いK地裁でも、
年一回、地裁本庁に
本庁・各支部の破産係の裁判官や書記官、
弁護士が集まって
「破産管財人協議会」が開かれています。

そこでは、
裁判所・弁護士間での「現在の運用」の確認や、
事務処理上、判断に
頭を悩ませる事例の紹介、意見交換が行われるのですが、
場合により最新判例や課税庁の動向を
反映した問題も取り扱われます。

このように、協議会で扱われるテーマはかなり実践的なものですが、
管財事件処理に当たる弁護士としては
どれも非常に関心の高い内容です。


02koseki.png


私も少しばかり管財事件を
処理しているものですから
毎年、この協議会には出席させてもらっていたのですが、
今年は他の予定との調整がうまくいかず
期限内に参加希望が出せなかったのですね。


03rensyutsu.png


む、無念…。
まあ、弁護士会から出席できる
協議員の人数は決まっているので、
参加の意向出していても出られると
決まったわけではないのですが。


06jirei.png


07usouso02.png




ともあれ
私がこの協議会出席を重視するのは
それなりのワケがあります。




04ochaderu.png


というのがまずひとつ。

それから、もうひとつ重要な理由があります。

破産事件というものは、
相続財産や不在者財産の管理事件に比べて、
ルールや手続、管理人の権限が
法律で明確かつ事細かに定められており、
そういう意味でのやり易さはあるんです。

ただ、相手方との間で主張反論を繰り返して
真実に迫っていく訴訟事件と違って、
管財事件では、管財人が自分で考え、調べて判断し、
自分で処理方針を決めていかなければならない場面がかなり多く、
その処理の当否は多くの場合、
処理の際ではなく事後的に判断されるという側面があります。

なお、破産裁判所も、必要に応じて
管財人と情報の共有や大筋での処理方針の摺り合わせは行うのですが、
裁判所は管財人を監督する立場(法75条1項)にあるため、
例えば、個別の換価や
具体的な交渉の手法・方針といった細部についてまで
管財人に対して指示を行うわけではありません。
(それをし出すと管財人に弁護士を選任する意味がないしね。)

なので、管財人としては、
裁判所との間で共有する大まかな処理方針に沿って、
自分で考えて処理を進めていく必要があります。


kantoku.png


そのため、多くの管財人が、
自分の判断は間違っていないか、
善良なる管理者の注意義務に違反していないか、
絶えず自問自答しながら処理に当たっているんだと思います。
(それでも、弁賠の保険金支払事例で最も多いのが
管財人業務の過誤案件だと聞いたことがあります。)

管財人の研修や
今各地の庁で取り入れられつつある
若手管財人のOJTの制度なんかも
管財事務の質を上げる上で重要なんだと思います。

実際の処理実例を集めた管財本
よく売れるのもそのためなんじゃないかな。
↑ココ、少し頭の隅に置いといて下さい。


そして、管財人協議会では
管財事件処理に当たっている裁判官、書記官や
多数の弁護士の報告、問題提起などから、
それまでと違った視点や見落としていた問題意識
気付かされることがあります。

特に問題意識というものは
何かのきっかけなしに自発的に持つことが難しいものなので、
そういう情報は非常に有用かつ貴重だと思っています。

ところが、こういうのは協議結果を整理してまとめた資料からは
なかなか読み取りにくかったりするんだよね。
(感覚的に、実際の尋問と要旨調書の記載くらいの差がある。)


05ocha.png


前フリが長くなりすぎましたが、
それはいつものことです。


そういうようなわけで、(あくまでも私個人としては)
管財人協議会の場に身を置くことの意味は非常に大きいと思っています。
極論すれば、ひな壇みたいなのに座って話聞いてるだけでも
意識が議論の方にちゃんと向いていれば
それなりに有用なんじゃないかな。
まぁ、ただ聞いてるだけだと
協議会全体の議論には全く役に立たないんだけどね。



というようなことを私が考えるようになったのも
本当にここ数年のことなんですが、
最近は、周りの詳しい先生に声を掛けてもらって
倒産処理関係の勉強会や意見交換会に
顔を出させてもらったりすることが多くなりました。

自分の管財力を1と仮定すると
そういう会合に参加されている先生方はみんな、最低でも
管財力53万クラスの方達ばかりですが、
それだけに非常に勉強になります。

ところで管財力っていうのもよくわからない指標です。
誰が言い出したんでしょうね。


08kanzaibon.png


そういえば、私今、
縁あって、ある管財事件関連の書籍の
執筆と編集の作業に加わらせて頂いているんですね。

これは
実際の処理実例を集めた管財本
で、
特に若手から中堅の先生方にとって
強力なツールになるんじゃないかと思います。


09ketsuron.png

自分の管財力を1と仮定すると
この本の編集に携わられている他の先生方はみんな、最低でも
管財力53万クラスの方達ばかりですが、
それだけに非常に勉強になります。





























10ocha02.png


要するに、
ペットボトルのお茶を丸々一本出してもらえたときの
嬉しさやお得感はなにごとにも代えがたいってことです。


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Re: サンドイッチ♪

我がK戸地裁も本庁と支部とで
自由財産拡張の運用が
違ったりするんですよね(^^;;
あと、細かすぎる釈明は依頼者の理解も得られにくいし
困ることがあります。

いつも楽しみに拝見してます。

53万、、、フリーザですね 笑

Re:

ありがとうございます( ´∀`)
そのとおり!
つまり私は農場のオッサン以下ということですね( ^∀^)

No title

「俺はな,夢の中では無敵なんや。」

これいいですね!
ぜひ,次のスタンプに入れてください!

Re: No title

ありがとうございます( ^∀^)
実はこの2月以降の申請分から
LINEスタンプの配分率が
引き下げられちゃったんですよね( ;´Д`)
まあどのみちほとんど儲からないから
あんまり関係ないんですけどねw

今後ともよろしくお願いします(^ω^)

はじめまして

先生はじめまして。

地方のさらに片田舎で弁護士事務所に勤務している一事務員です。
このエントリーの「管財人協議会」、実は事務員もすごく関心があるんです。
こちらの地方でも協議会あるんですが、会場の隅っこで、立ち見でもいいから内容を聞きたいといつも思ってます。
(といっても本当に田舎なので、管財事件もほとんどが個人事業主とか留保型の異時廃止事案ばっかりなんですけどね)
管財を学べば学ぶほど、破産の申立には注意を払わないとと思っているのですが、なかなかうまくいかないんですよね。
書籍だけなく、現実に破産や管財を扱う先生方の忌憚ない意見を拝聴できる機会があればなぁといつも思っています。

先生のブログ、毎回楽しみ&応援しています。
これからも色々勉強させてください。

Re: はじめまして

嬉しいコメントありがとうございます(^ω^)
管財事件とか財産管理もそうですけど、
原則的な取り扱いとか規範があるけど、
あえてそこから外れた対応を取らざるを得ない時って
ありますよね…。
そういうケースで
そこからどれくらいの逸脱なら許されるのか、
っていう匙加減を測る意味で、
他の弁護士の処理がわかる協議会って
すごく貴重なんですよね。

あとは全倒ネットのMLを見たりして
情報収集やアップデートにも務めてます( ̄^ ̄)ゞ

No title

中村先生、はじめまして。
東京の法律事務所で美人事務員をしています。
私はこの業界で働き始めたばかりで管財?なんじゃそら?という感じで、こないだ大失敗をしてしまいました。
なので最初は絵が上手な弁護士さんだなぁくらいにしか思っていなかったのですが、最近はちょっぴりわかるようになってきて、先生のブログの真のおもしろさに気づきはじめました。
ラインとかよくわからないのですが、更新されるの楽しみにしてます。
私も先生みたいな人気ブロガー目指してます。
長々と失礼しました。

Re: No title

コメントありがとうございます( ´∀`)
び、美人事務員さん…(*´д`*)

管財事件は意外と
細かい知識とかノウハウが多いので、
備忘録的な感じでまた書いていきたいと
思っています。
お仕事に役立たないことのほうが
多いですけどね(^ω^)

今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m
プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。当職が出資したクラウドファンディングはたいてい頓挫します。

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