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【役立つ!】訴えの取下に対する対応

役立つ!、というよりも知らないとやばいというお話。

不当な訴訟が提起されて徹底的に争う姿勢を見せていたら、
第1回弁論期日後に原告から訴えの取下書が出て肩すかしを食らったみたいな、
そんな気持ちになることは誰しもあるんじゃなかろうか。

場合によっては、お粗末な訴え提起の事実を判決上確定させたいってこともあるわけで、
そんなときには「いまさら取下させるか!」と
原告の意思にかかわらず訴訟を続けさせることも必要になる。
(特に、不用意な仮差や仮処分を打たれて損害が出てるときなどには、
このように対処すべき場合が多いんじゃないかと。)

そんなこんなで、第1回期日までの取下と違い、
弁論準備手続で申述したり、口頭弁論をしたあと
訴えの取下には被告の同意が必要とされている(民法261条2項)。
これはいわゆる択一知識としても基本中の基本の事項。
制度趣旨としては「被告の判決確定の利益の保護」なんていわれてるみたい。

ただ、意外と盲点で注意しないといけないのは
訴えの取下に対するみなし同意の規定(民事訴訟法261条5項)。

つまり、訴えの取下が書面でされたときは
「取下げの書面の送達を受けた日から二週間以内に相手方が異議を述べない」場合、
「訴えの取下げに同意したものとみなす。」とされている。

例えば、次回期日のだいぶ前に原告から書面で「訴えの取下書」が送達されてきて
「痴れ者め!期日において激しく不同意としてやるわ!」
悠然と構えてたところ、送達日から2週間経過により
期日を待たずに同意擬制で訴え取下なんてことになる可能性があるわけだ
(この場合、次回期日は取り消されるんじゃないだろうか?)。

なので、訴えの取下書が送達されてきたときには、
速やかに対応をしないといけないよ
というありがたーいお話。
具体的には、取下に関し異議を述べる書面を速やかに提出すべし


なお、話は変わるけれど、
被告2者で一方の被告の代理人になったという事件で、
期日間に自分の依頼者に対する訴えは取り下げられ
取下同意もきっちり行っていたというのに、
次回期日の予定が削除されてなくて
取下の事実を忘れてうっかり次回期日に出頭してしまったことがある。



で、開廷して被告席に座って待ってる間も、
原告代理人、(元)相被告代理人、書記官の
「…何であいつがまだ来てるんだ」みたいな妙な雰囲気に全く気付かず。
結局、書記官から「…あの、先生のとこ…、取り下げられてますよね?」と
言いにくそうに指摘が入り、ようやく赤面しつつ退廷したけれど、
その時の法廷全体を覆うものすごく変な空気感。

勿論、なにも実害は無かったわけだけれども、
こちらの方は期日管理はきっちりしとかないと大恥をかくよというお話。


ちなみに、訴えの取下書は
「その提出により訴訟手続の完結をさせる書面」(民訴規則3条1項2号)なので
直送はできない
他方で、取下に関する異議を述べる書面は直送可というのが裁判所の見解。

テーマ : 弁護士の仕事
ジャンル : 就職・お仕事

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記事の中の、「民法261条2項」というのは、「民事訴訟法~」ですよね?
古い記事の細かいところにコメントしてすみません。誤解する人はいないと思いますが、気になったので…

Re:

ほんとだ!なんでこんな間違いをしてしまったんでしょーか( ;´Д`)
ありがとうございます( ´∀`)
プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。当職が出資したクラウドファンディングはたいてい頓挫します。

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