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Everyone's Lonely

久しぶりの更新。
久しぶりといえば、
人って少し会わないと変わるよね。


最近ね、人に会う度に
「ちょっと太った?」って
聞かれるんですよ。




00futori.png








今回のマクラはここまでです。







最近、単位会や弁連の会務の関係で、
民事訴訟制度の実務と運用の改善について
調べたり学んだりすることが多いのであります。



諸外国に比べて
立ち後れていると話題の

執行法制の改正や
民事事件の争点整理のあり方、
民事控訴審における
審理充実のための運用改善案など、
色々な視点・角度から
民事訴訟を分析してみると
非常に興味深く、
また知的好奇心を刺激されます。




知識が増えると、
思考にも深みが出てきます。




例えば、平成10年改正法で新設された
上告受理申立の現在
について言えばですね、





01jyoujyuri.png





私の知的好奇心の到達点は
大体このレベルです。






それはそれとして、
最近出たいくつかの集まりで
「民事の訴訟件数を増やす方策」
話題に上ったんですよ。



ご存じのように、
地裁民事事件の新受件数は
年々減少の一途を辿っており
すでにピーク時の半分程度にまで
落ち込んでいるとかいないとか。

訴訟だけが紛争解決の道ではないにしても
やはりこれは実務に携わる者としては
少々寂しいところです。


この事件数の落ち込みは
過払金返還請求訴訟の減少というだけでは
説明がつかない数字です。
また訴訟件数を減らすほどに
ADRが普及しているようには思えません。

かといって、世の中が
平穏になってきたようにも
思われないので、単純に
「事件のないことはいいことだ」
ではすまされない
問題なんじゃないのかな。


だとすると
裁判所の新受件数の減少は、
一体どういったところに原因があるのか。
(もしかして俺が知らないだけで、
民間の裁判所とか出来たりしてるの?)


これは裁判所にとっては、
自らの存在意義に関わるため
より深刻な問題を孕んでいます。
公的な紛争解決システム
として存在する以上、
正常に機能することが必要ですし、
そのためには解決すべき問題が
不可欠だからですね。



というわけで、
裁判所の事件数を
増やす算段が必要
なのですよ。






02bourin.png





とはいえ
かつての過払金返還請求訴訟みたいな
ノミナルな訴訟ばっかりで、
裁判所の事務負担が無駄に増えても
困るじゃない?イヤじゃない?
(「ノミナルな」っていうのは
最近知った言葉なのですが、
民事訴訟実務の最先端の現場でも
使われてる用語らしいです(^ν^))


特に昨今は(民事の事件数全体は減ってても)
弁護士費用特約の普及で
少額の交通訴訟は逆に増えてて、
ハ号、レ号の事件数増が
簡裁、地裁の事件処理を
圧迫しているという話も
聞かれるところです。


なんとかして、
事件処理負担の増大なしに
事件数を上げられる方法って
ないものでしょうか?




あるんですよ。




モニターの前の
最高裁事務総長様は

受付分配通達改定のため
ぜひメモのご用意を( ´∀`)






03heigounashi.png





天才現る。




えっと、
民事裁判実務を
まだよく知らない修習生
とか向けに
少し書いておくとね、
民事事件での「主観的」併合ってのは
一つの訴訟手続で原告や被告が複数いる場合で、
例えば同じ交通事故の被害者二人が
加害者とその使用者を
同時に訴えるようなパターンね。
(原告、被告ともに複数のケース)


これに対して、
訴えの「客観的」併合ってのは
一つの訴訟手続で複数の請求が
一緒になってる場合で、
例えば建物の明け渡しと
賃料相当損害金の支払いを
同じ訴えで請求する場合とかね。


当然、主観的併合、
客観的併合の両方に当てはまる
訴えというのもあります。


で、訴えの主観的併合、客観的併合を
禁止するとどうなるかをざっくり言うとね。





04yaoya.png





そうなると、民事の受付で
こんな光景が見られるようになる
かもしれません。





05madoguchi.png





人はみな、一人で生まれ、
いつかは一人で死んでゆく、
孤独な生き物です。



1人の被告に訴えを提起するときは
原告が何人でも、
受付で提出する訴状、甲号証は
正本、副本各1通ですよね。

でも原告17人が
これを別々に訴訟提起しようとすると、
合わせて正本17通、副本17通が
必要になる計算。わぁ大変。

原告が100人を超えるような
集団訴訟だと
いったいどうなって
しまうんでしょうね( ´∀`)
その答えを見つけるのはあなた自身です。



ここで気になるのは
訴訟経済の視点だとか
矛盾判決等の弊害防止策ですね。





06gottani01.png




細かいこと言うと、
弁論の併合(民訴152)は
裁判所主導で行われるもので、
当事者には申立権がなく
職権発動を促す「併合上申」を
するのが常態なんだけど、
それを待たずにJ目線で
バンバン併合してくって意味ね。





07hikifune.png





ノリで書いてるのは
いつものことなので、
「印紙代の負担が増えたら
訴訟提起の件数減るんじゃ…」
っていう無粋なツッコミ
もう少し待ってね。





08touzencard.png





記録管理の手間と
廷吏事務官さんの事件の読み上げ、
当事者表記の複雑化の負担が増えるのが
若干アレなような気もします。











ようするに、
原始的併合を禁止すれば
見た目上、新受件数は増えるし、
その上で弁論の併合を活用すれば
事実上の弊害もある程度は防げるんじゃ
ないかなっていう話。


ていう話を知り合いの
書記官さんにしてみたところ、
「それって
なんの意味があんの?」

だって( ´∀`)
















意味なんかねえよ。


こっちは
新快速乗ってるときに
テキトーに思いついたことを
そのまま書いてるだけ
なんだから。


それにしても、
思いついた時は
自分が天才だとまで思ったものですが、
よくよく考えてみると、
ここまで裁判所、当事者、
代理人みんなにとって嬉しくない
システムもないですね。



だから、
「それになんの意味があるの?」
っていう指摘は
実務に携わる者の指摘としては
もっともだと思うんだけど、
国とか特定の業界団体の考えつく制度って
こういう本質からズレた
誤魔化しみたいなの
他にも結構あるよね( ´∀`)





09futainashi01.png





もう少し真面目に
新受件数増を考えようとすると
例えば今まで見向きもされてこなかった
小さな付随的紛争を事件化していく
ってのはどうでしょうか( ´∀`)

例えば、貸金の期限を
数日過ぎて返済されたケースで、
延損だけ訴訟で請求するのよ。

この場合、利息にせよ延損にせよ
それだけの請求だと
附帯請求(民訴9II)になんないから
しっかり印紙代かかるんだよね。

俺はしないけど、
誰かがやるといいと思います。





10keikensoku.png





これはつまりこういうことね。





11dannoura.png



秋らしく
尻切れとんぼ。




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非公開コメント

コメントないのも寂しいので

初めてコメントします。
今回も中村節炸裂で楽しく拝読・拝覧させていただきました。
大阪にて企業内での特許関係に携わっていますが、先生はブログとは一線を画する仕事のお顔もお持ちと伝え聴いており、今回ブログも営業含みかと勘ぐってみたり、でも、先生は簡裁や即決和解よりも法廷の方が似合いそうだと思ってみたり、一入楽しめました。
次回の話題も期待しています。

No title

訴訟件数を増やすことに意味があるんですか・・・?

弁護士が増えた→弁護士全員に仕事が行き渡る→結果として訴訟件数が増えた

ということなら意味があるようにも思えますが・・・

そんなことより,中村先生には更新を増やす方策を考えていただきたいと切に願いますw

Re: コメントないのも寂しいので

コメントありがとうございます( ´∀`)
そう、私はこのブログ以外では
いたって地味で真面目なんですよ( ͡° ͜ʖ ͡°)
訴訟は訴訟で面白いのですが、
そればっかりだとしんどくなることもあるので、
紛争から少し離れた仕事が
してみたくなる時もありますね(^ω^)

Re: No title

期待通りのつっこみ&
励みになる嬉しいコメント
ありがとうございます( ´∀`)

実はこの業界のある方面では
訴訟の件数をあげないといけない
という要請があったりするのですね。
もちろん今回のエントリとはちがって
実質的な紛争の掘り起こしと、
訴訟の解決機能発揮が目的で、
今回のブログのネタは
それを茶化しただけの話です(΄◉◞౪◟◉`)ヒヒヒ

書きたいことはたくさんあるので
もっと頑張ります(^ω^)



事件数を増やすメリット

 メリットありますよ。
 事件増えたら、裁判所が予算ブン取りやすくなります。

 警察が、治安が悪くなった悪くなったって、お前らが仕事してへんからやないか、という突っ込みも恐れずに言い放つのは、治安良くするためという名目で予算をブン取るためです。

 ということで、充実した司法予算確保のため、どんどん訴状を裁判所に出してあげましょう。

 ところで、日弁連新聞 2016年9月 No512、本は一番売れてるわ、その下にイラストはあるわで、印税生活突入ですね。
 56期の印税王は、木山から中村へですね。

Re: 事件数を増やすメリット

予算という面はあるんでしょうね〜。
最高裁から言われたりするんでしょうか。
でも、示談で落ちる事件は落ちるし、
訴訟しても無理だとかペイしない事件は
あまり訴訟提起には結びつきませんよね。
訴訟件数をあげる良い方策は
なかなか思いつきません( ´∀`)

もいちどテスト

テスト

おつかれさまです( ̄∇ ̄)ノ

あれ?
おひげはやめたんですかね( ̄∀ ̄)?
ナイスなまこつ先生ですから、あの画は、"虎穴に入らずんば虎子を得ず"といった感じでしょうか(΄◉◞౪◟◉`)?
もうちょい頑張ればクリスマスですよ(´∀`)ノ

Re: おつかれさまです( ̄∇ ̄)ノ

ありがとうございます( ´∀`)
ヒゲは剃ったり剃らなかったり
伸ばしたり色々してます。
でもやっぱり伸びてくると気になりますね。。
クリスマス、マジで早く来て欲しいっす( ^ω^ )

No title

いやー、訴訟より話し合いだと思うよ。

うちの事務所では、パーセンテージで言えば、最高裁統計よりも激しく裁判事件を減らしているけど、それで誰も困ってないよ。

訴訟って、
・改革のたびに裁判所ばっかり楽する(こっちは振り回されて面倒が増える)。
・裁判官と書記官と事務官がえらそー。
・裁判所に行くのがめんどー(全国チェーンのくせに、管轄はあるし、土日祝日とか夜とかもあいてない)。
・書類作成が鬱になりそうなくらい細かすぎる(実際、心を病む弁護士は多い)。
・せっかく骨を折って作成・提出した記録を、裁判官は読んでないし、前回期日までの話は忘れてるし(「和解はしない、判決方向で」というと、ようやく裁判官は記録を読む。が、「柔軟性を欠く代理人」のレッテルを貼られる。)。
一番重要なのが、
・可能な限り、じっくりと膝を詰めて話し合いでまとめた方が、依頼人も相手方も幸せそー。

訴訟が減っても誰も困らなくない?
せいぜい、財務省からリストラ圧力がかかる最高裁くらい・・・?

Re: No title

確かに代理人視点からは
おっしゃる通りだとは思います( ^∀^)
あまり大きな声ではアレですが、
庁舎の外はともかく中は
増やしたいという要請があり、
ああいうエントリを書いてみた
という経緯がありまして…。
プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。自宅マンションに鳩が来るのが悩みです。

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