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【役立つ!】いろいろなものの売却

破産管財や相続財産管理みたいな「モノを売ってお金に換える仕事」を長くやってると、
そのうち一つや二つ、
「これ、売れんのか?」って
頭を悩ませる資産が出てきたりするわけです。

特に一般に市場がないようなモノだと、
どれくらいの評価額が適正なのか、
どうやって買い主を探したらいいのかを考える必要がある。

SENCHAN.jpg

ちなみに、今までの事件でやった換価で特徴的なモノをいくつか。

1 在庫商品
具体的には靴屋さんの在庫の靴2,000足あまり。
一足一足ネットオークションで売却していったら
売価の総額自体はそこそこになるんだろうけど
時間と手間がかかりすぎるので、
迅速性が要求される管財事件ではこの方法はなかなか取りにくい。

なので、どうしても一括売却(か、それに近い形)になるけど、
この場合、売り先としては他の小売店等流通業者になるわけです。
自分のケースでは、動産業者も含め何社かで合見積を取った上で
1番高い値を付けた業者に買ってもらいました。

2 工業用機械(不動産に据え付け済)
老朽化した工業用機械で工場の天井や床に
がっちり溶接されてるようなものはなかなか売りにくい。
自分が関わったのもプラスティックの特殊な加工工程の機械だったので
同業者自体がなかなかおらず、
捨てるにも撤去費用・廃棄費用が
バカみたいにかかる見込みだったという事案だったのです。

ただ、近時、金属市場が値上がりしてたので、
「鉄クズとして買いたい」という業者がいたので、
そこに買ってもらいました。
「買いたい、買いたい」と言ってただけあって解体業者でした。

3 始期付贈与契約の期待権
ある管財事件で、
「配偶者の死亡を始期(停止条件)とする配偶者名義不動産の贈与契約」
締結されてたのがありました。
これは配偶者が死亡した場合には
破産者がその不動産を取得できるという始期の設定のある贈与契約。
で、この始期付贈与を原因とする所有権移転仮登記も経由済という周到な事案でした。
(ここから既に何かがおかしかった。)

この場合、配偶者はまだ存命中だったので、
利益自体は現実化していなかったんだけれども、
破産の事案自体が極めて詐害的なものであったことから、
裁判所と協議の上、「上記停止条件付贈与に基づく期待権」を
売却できないかと検討を行うことにしました。
「そんな話ってあるんですか?」っていう裁判所の人を尻目に。
ないよそんな話。でもやるんだよ。

で、このとき気を遣ったのが「期待権」の評価方法。
だって、まだ現実化もしてないし、
破産者が先に死ぬことだって十分考えられるわけでしょ?
そういうのを今の段階でどのくらいの価値として見たらいいのか。
難しい問題です。

で、期待権に優先する担保設定があったことや(つまり担保権者に贈与は対抗できない)、
配偶者がいつ死亡するかが不明であること等の事情を考慮し、
結局、ざっくり金100万円と評価して、
最終的にこれを破産者とは全く関係ない法人に売却した。

通常であれば、利益が現実化していないので換価性なしとして
処理することが多いケースかもしれないけれど、
破産に至る経緯等を考慮し、苦労して売却を行ったという印象に残るケースでした。

3 中古タクシー
車両は比較的財産価値が高い資産だけれど、
法人の管財とかではリースが多く売却の場面はさほど多くないという印象です。
個人の場合も、初度登録から7年未満っていう、
いわゆる「資産性の残っている」車両がある場合はそんなに多くない。

そんな中、こないだあったのがタクシー会社の破産管財事件で
タクシー車両40台の売却が必要になったという事案。
(珍しくリースではなく自社買取でやってた。)

ちなみに、タクシー車両は燃料費を抑えるためLPガス車両が主流で、
一般の消費者に売ろうとしても買い手がない。
また、ガソリン車と違って開かれた中古車市場もない。
ところが、いわゆる勝ち組と言われるタクシー会社は、
登録台数も予備車数も格安で増やしたいってことで
ちょっと声かけたところ、非常に多くの購入申出がありました。

といっても、営業用車両は5年落ちで50万km走破なんてのはザラなので、
買い受け額は40台でも300万円程度と極めてお求めやすくなりました。
75,000円で貴方もタクシーオーナーに!
どうですか?

4 記念硬貨
「○○即位50周年記念500円硬貨」なんてのが資産にあると、
「プレミアが付いてて1,000円くらいで売れるんじゃないか?」って思われがち。
でも、実際には使用しにくい割に品がだぶついているってことで、
切手屋さんとかに見積取ったら評価額は500円を割るという結果に…。
額面500円での通用力は失っていないはずなのでちょっと納得いかない。
ということで、結局これは額面+αくらいの値段で知人に購入してもらった。

5 回収に手間取る債権
例えば、過払金返還請求権なんかは、
武富士がつぶれる今のご時世じゃ判決とってもなかなか払ってくれない。
この場合でも、債務名義(勝訴判決)取っていれば、
債権回収業者に債権を売却することが可能。
もっとも、回収困難であることから額面額の数パーセントという低額になる。
それでも管財などでは財団から放棄するよりはマシってことで時々やる方法である。

6 電話加入権
携帯電話がバカみたいに普及した今は
電話加入権の価値はかなり下がっています。
一時期は数万円もするのが当たり前だったけど。

なので、破産事件でもこのごろは一回線3,000~5,000円程度の評価で申し立ててくるケースが多く、
個人だと大抵の場合自由財産拡張の限度(金99万円)内になることが多い。
また、回線が複数あって拡張対象にならないときでも
破産者個人とか親族が買い取りを申し出ることの方が多いと思う。
法人破産では、もちろん売却処分する必要があるわけで、
この場合は10本まとめて数万円程度という感じで買取を希望する業者に売却しています。

なお、一時に比べて電話加入権の価値が下がったとは言っても、
末尾が"1234"とか"0110"みたいに縁起が良かったり営業上価値があったりする番号は
結構な値で取引されてるみたい。

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弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。当職が出資したクラウドファンディングはたいてい頓挫します。

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