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多数株主の拒否権

よく「持株比率が3分の1を超えた株主には『拒否権』が認められるので、
会社の重要な意思決定を単独で拒否することができる」
みたいなことが
言われることがある。

ここでいう拒否権っていうのは
いわゆる「黄金株」(会社法108条1項8号)で認められるものとは別のもので、
上場会社で重大な意思決定を行う際にも問題になりうるもの。
そのため、たまに新聞報道でもこの「拒否権」という語が取り上げられたりする。

ただ、この3分の1超の持株比率を有する株主に認められるという「拒否権」は
会社法上、明確には規定されていない
そのため、ネットでもこの「拒否権」については根拠条文らしきものが出てこない。

これはどういうことかというと、
要するに、「3分の1以上の株式を所有している株主が拒否(反対)すれば
特別決議(3分の2以上の賛成が必要。会社法309条2項)が出来なくなる」っていうだけのこと。
つまり、この「拒否権」なんてものは、
そもそも多数決原理と特別決議要件からくる当然の帰結なんであって、
これを「拒否権」なんていう法律上特別に付与された権利みたいな呼び方をするのは、
あまり適切ではないような気がする。
そのためか、弁護士の間ではあえて「拒否権」なんて言い方をしないことの方が多い。

自分はもちろんこのことは知っていたけれど
司法修習生とかがこの「拒否権」の根拠条文を探すのに時間を費やして
修習が疎かになってもいかんのであえて書きました。

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No title

司法修習生です。
3分の1の「拒否権」の言葉について調べていたらこのブログにたどり着きました。修習時間を疎かにせずにすみました(笑)。ありがとうございます。

Re: No title

> 司法修習生です。
> 3分の1の「拒否権」の言葉について調べていたらこのブログにたどり着きました。修習時間を疎かにせずにすみました(笑)。ありがとうございます。
多少なりともお役に立てたようで良かったです!
毎日暑いですが修習、がんばってくださいねーv-218
プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。当職が出資したクラウドファンディングはたいてい頓挫します。

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