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【役立つ!】信用金庫取引の注意点

役立つというか、これも知らないと困るよという話。

同じ金融機関と言っても、
銀行信用金庫はやや性質が異なります。
前者が基本的に営利を目的とする私的な企業であるのに対し、
後者は非営利の組織である(=商人ではない)という大きな違いがあります。
この違いは具体的には「借り主との法律関係について商法と民法のいずれが適用されるか」
という点に明確に現れます。

例えば、個人のAさんが住宅ローンとして借入を行う場合も、
銀行から借り入れればそれは商事債権として時効期間は5年(商法522条)となるのに対し、
信用金庫からの借入は「商行為によって生じた債権」にはあたらないので、
民法が適用され10年で消滅時効にかかることとなります(民法167条1項)。

なお、下級審レベルでは、信金の貸付業務は営業的商行為に当たるとして、
時効期間を5年と判示したものがあります(東京高裁昭和45年2月25日判決等)。
もっとも、その後、最高裁により
信用金庫の商人性が明確に否定されました(最高裁判所第三小法廷昭和63年10月18日判決)。

この判例の事案は商事留置権等に関するものであり
真正面から信金貸付の商事債権性が問題となったものではありませんが、
この判例以後、「信金の個人に対する貸付債権は『商行為によって生じた債権』ではない」
との考え方が一般的になってきたようです。
(新日本法規・弁護士酒井廣幸著「続・時効の管理」283頁以下参照)

とにかく、ここまでは非常によくある話

shinkin01.jpg

ただ、注意しないといけないのは、
信金の貸付債権でも場合により、消滅時効期間が5年となる場合があるということ。
例えば、信金による貸付でも、債務者側が商人の場合
この貸金返還請求権は「商行為によって生じた債権」となるので、
やはり5年の消滅時効にかかることになります(商法522条、同法3条)。

shinkin02.jpg

結局、信用金庫貸付(信用組合貸付も同様)の場合は、
それだけでは実務的には5年、10年と決められないので、
債務者が事業者かそうでないかや
貸付の目的(事業資金か住宅ローンか等)を聴取し
十分に検討することが必要かと思われます。

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Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。当職が出資したクラウドファンディングはたいてい頓挫します。

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