【起案術】起案力の重要性について

民事弁護で重要な能力って色々あると思いますが、
個人的には、交渉力尋問能力、それから起案力の3つだと思っています。
(「判断力」なんてのはどんな場面でも要求されるし、
もっとミクロなレベルの話だと思うので。)

これらの能力ってどれも個人差があるけれど、
大多数の弁護士にとって一番重要になるのは
実は「起案力」じゃないかと思います。

特に、少なくない裁判官が
「尋問に入る前に8割方心証は固まっている」
(主に飲み会の席で)口にしていることからすれば、
訴状・答弁書や準備書面といった
主張書面の読みやすさ、わかりやすさは
事件の帰趨を決する上でかなり重要度が高いんじゃないかと思います。

また、依頼者に対する関係でも、
書面がわかりやすいということは
自分の依頼事件がどのように処理されているかを理解しやすくなるので
弁護士との信頼関係にもいい影響を及ぼすんじゃないかと。

なので、自分としても、
書面を書く際はできる限り
読み手のことを考えて、読みやすくかつわかりやすい文章を
作るように自分なりに気をつけています。

逆に、読みにくい、ないしわかりにくい書面というのは
「読み手のことを考えていない」書面、
例えば、
・無駄に長い、冗長
誤字、脱字、不正確な表現が多い
構成が混乱している
不親切な表現が多い
といった書面ではないかと思います。

kian01.jpg

この点、尋問技術や交渉術なんかについては
いろんな解説本、マニュアル本が出たりしていますが、
自分で探したところ、このような起案術「起案力」と言ってもいいかもしれません。)
に関してまともに真正面から正々堂々と取り組んだ書籍というものは見当たりませんでした。

その理由としては色々考えられますが、
起案力(起案術)の重要性についての理解が無かったり、
あるいは業務の中で自然と身につくものだからといった考え方があったり
という点もあるのかも知れません。

ところが、最近は弁護士急増のせいか、
先輩弁護士の指導による適切なOJTを受けることも難しくなり、
起案についても添削を受けられる機会が少なくなっているように思います。
(読みにくい書面は何も若手弁護士に限った話ではないですが…。)

そこで、自分なりに起案をする際に心がけている点なんかを、
これから、主に形式面を中心に書いていけたらなぁと思っています。不定期で。
新規登録弁護士の方なんかには参考にして頂けるような気がします。

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素敵すぎです

他士業の者です。
起案で悩んでて検索したところ先生のブログにたどり着きました。
参考になる上、挿絵が面白すぎです(笑)。これから過去記事も全部読んでみます。楽しみです。
ところで起案のマニュアル本ってホントないですよねー。

Re: 素敵すぎです

> 他士業の者です。
> 起案で悩んでて検索したところ先生のブログにたどり着きました。
> 参考になる上、挿絵が面白すぎです(笑)。これから過去記事も全部読んでみます。楽しみです。
> ところで起案のマニュアル本ってホントないですよねー。
ありがとうございます(^o^)
一時は起案本を書いて一山当てて豪遊する計画だったのですが、
マニュアル本が無いのは、需要が一般の書籍よりも少ないからかもしれませんね(^^;)
今後とも、宜しくお願い致します(^^)/

とても参考になりました!

こんにちは、はじめまして。
私は全くの素人です。
調停で現状打破するため準備書面を自作するため、
検索していたところ先生のブログを発見しました。
説明が素晴らしく分かりやすかったお陰で、
相手方代理人は、法律家が作成したものと勘違いしたようです。
イラスト(先生ご自身が描かれたのでしょうか?)が要点をうまく表現されているので、笑いと共にしっかり叩き込むことができました。
他の内容も参考にさせていただきたいと思います。
先生、どうもありがとうございます。(#^.^#)
プロフィール

弁護士中村真

Author:弁護士中村真
神戸の弁護士・中村真(なかむら・まこと)のBLOGです。
かつては複雑な法律問題などをわかりやすい絵で親切に解説しているつもりでしたが、最近はそうでもないです。自宅マンションに鳩が来るのが悩みです。

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